30分に一人しか診れないことが悩みです。

【質問】

すごく勉強になります。ありがとうございます。勤務医の時に、知っていたらなぁ、と残念に思いました。
悩みは、30分に1人しか診療出来ないことです。どうすれば1時間3人とか診療出来るのか、日々悩んでいます。勤務医のときから、院長先生からは、手が遅い方だと言われていました。先生はどのように工夫されているのでしょうか?アドバイスお願いします。

【回答】

〇〇先生

ご質問ありがとうございます。そして、いつもインターネット歯医者さんをご利用いただき誠に有難うございます。

もうご開業されているとのことで、私なんかがとても恐縮でありますが、回答致します。

処置スピードについては、まずブログ「治療スピードを上げる為に」をお読みいただくと良いかと思います。

ブログにも書いてありますが、処置スピードを上げるのは容易ではなく、まずは処置以外のスピードを上げるようにすると結構上手くいきます。

また、処置を細分化すると細分化した分早く終われたり、同時に2人の患者さんを診る際に、組み合わせたりする事ができるので、おすすめです。

例えば、時間のかかる感染根管治療は、第一段階冠を外す、第二段階コアを除去する、第3段階根管充填材の除去で、今日は2段階目でまで、などです。

こちらは実際よくやりまして。2段階目までと投薬で結構痛み下がりますし、第一段階だけでも噛まなくなるので、患者さんはだいぶ楽になります。逆に第3段階まで麻酔してやるとその後痛みが強くなることもありますね。

他にもコアセット+PZの時も、本日はコアセットのみとしても保険上は問題はないわけです。

一連の処置が必要なC処置も表面麻酔・浸潤麻酔・虫歯除去・単治・裏層・形成・印象・仮封と分ける事ができます。

そして、細分化した各々にかかる時間をある程度正確に把握しておく事が出来ていれば、それらを組み合わせて患者さんを同時に診療する事が出来る様になります。

例としまして、

ユニットが3台で、3人患者さんが入っていて、待合室にもまだ待っているという状況を想定して御説明してみようと思います。

まず同時診療のコツですが、ユニットの台数が各々の医院にてあるかと思いますが、ユニットをどう空けて行くかを考えます。

とにかくユニットを空けないと次の人を入れられないからです。

なので、私はユニットが埋まったら、まず全ユニットを見渡しまして、どのユニットが1番早く終わらせられるか?という事を考えます。

そうしましたら、1番早く終わらせられるユニットに集中して終わらせて、次の人を導入していくという事をします。

その際に、問題となるのが、では早く終わらせられる人に集中している時に他の人は待っているだけか?

という事ですが、ここでも工夫をします。

例えば、よくあるのが印象ですが、印象をとってもらっているうちに違うユニットに行く事はできますね。

他にもそういった事ができる項目を自分の中でパターンとして何通りか持っておくと便利です。

私の場合で言いますと、表面麻酔やレントゲンの導入、仮歯用印象、などがそれに当たります。他にも、問診票を書いてもらう・説明をした後考えてもらう時間、基本検査や歯式、セメントアウトをしている時間などまだまだたくさんあります。つまり、自分が離れても良い項目です。

例えば、先の例の続きですが、1人終わらせて新しい人が入ってきた場合を想定して具体例をあげます。

その患者さんが、麻酔が必要な処置であれば、表面麻酔を置いてから他のユニットにいきます。レントゲンが必要ならば、その旨患者さんへご説明したあと、他スタッフに導入をお願いして他のユニットへいきます。(あくまでレントゲンの位置を確認してボタンを押すのは歯科医師です)

そして、

例えばですが、もう一つのユニットでは形成をして、印象を頼んだあと、表面麻酔を置いていたユニットへ戻り、浸潤麻酔をするのです。

麻酔をしたらば、麻酔を少し効かせるので時間を置きますね。と話し、レントゲンがそろそろ出来てるので、レントゲンの説明をしに行きます。

レントゲンの説明と処置の説明が終わり、麻酔が必要であれば、表面麻酔を置いてまた別のユニットへ行くという感じです。

例えば、麻酔が必要なくとも、同じくでして、麻酔が必要なかったら、器具を準備しますねでも良いわけです。そう言い残して、スタッフへ器具の準備をお願いして他のユニットに行くという事をします。

このように、自分が他のユニットに行ける項目を自分の中にどれだけパターンとして蓄えられるか?という事がやはりポイントとなります。

さて、ここでユニットを見渡します。1番早く終われそうなユニットはどこでしょうか?

印象をとって硬化待ちしているユニットですね。そこに行って、型バッチリでしたよと言い、仮封をして1人終わらせます。

レセプトを入力している間にまた新しい患者さんを導入してもらいながら、またユニットを見渡します。

例えば、では次どのユニットにいきましょうか?

一つは虫歯除去・裏層・形成・印象

もう一つは、消炎処置とお薬手帳確認して投薬としましょう。

消炎処置の方が早く終わらせられそうですね。

ただ、その間形成のユニットの方が無駄に待たないように、

まず虫歯治療の方で、対合取ります。

先にかみ合わせの型とりますね。と話し対合の印象から取り、印象が固まるのを待っている間に消炎処置を終わらせるという具合です。

消炎処置を終わらせたあと、お薬確認しますので、待合室でお待ち下さいとするとまたユニットが一つ空きました。

片付けなどしてもらっている間に薬を確認・投薬・レセプト入力をして、

その後対合を取っていたユニットへ戻り形成を終わらせ、また印象の際に新しく入ってきた患者さんのユニットに行き、また表麻置いて・・という感じでこういった事を繰り返していきます。

診療中はずっとこういう感じです。ただ、文章で書くと頭が混乱しそうですが、次第に慣れてきて、あまり大変さを感じなくなるのでご安心ください。

それもこれも処置を細分化してそれぞれにどのくらい時間がかかるかを把握して、自分がその場にいなくても良い項目をたくさん作っておいているからかと思います。

このように処置のスピードを上げるというよりは、処置スピード以外を工夫していくと総じて早くなりますので、是非お試しくださればと思います。

また、処置自体のスピードも上げたい場合もあるかと思いますが、そちらはマネキン模型などを使い反復することやプレミアムファイルなどをご参考くださればと思います。

実は迷っている時間が意外と一番時間がかかっていたりしまして、プレミアムファイルやブログ、実践編の手技動画などが、その迷いをなくす事の一助になりましたら幸いです。

ご質問ありがとうございました。いただいたご質問は皆知りたいところかと思います。是非、インターネット歯医者さん〜実践編〜の質問コーナーに個人情報は伏せ、掲載させていただいてもよろしいでしょうか?

よろしくお願い致します。

【質問】
回答ありがとうございます。非常に勉強になりました。早速実践していきます。他の人にも是非公開してください。

いつも先生のブログ、本当に学ぶことが多くて、感謝しています。これからもよろしくお願いします。

【回答】
掲載のありがとうございます。こちらこそこれからもよろしくお願い致します。

著作権について

動画やブログの文章などは、私のオリジナルですので、著作権保護されております。無断での複製や引用はお控え下さい。よろしくお願い致します。

-